防災Q&A

防災に関するさまざまな質問と回答集です。
いざという時のために、日頃から防災に備えましょう。

「東海地震」はなぜ起きるのですか。

 「東海地震」は、「近い将来、駿河湾とのその南方沖合を震源として発生すると考えられているマグニチュード8程度の海溝型巨大地震」のことをいいます。
 駿河トラフから南西に向かってつながっている南海トラフに沿った海域(フィリピン海プレートが陸のプレートの下に沈み込んでいる海域」では、大規模な地震が100年〜150年位の間隔で、繰り返し発生してきました。
 1944年、1946年と続いた東南海地震、南海地震で、エネルギーの解放がされなかった領域では、約150年間震源域となっておらず、いつM8クラスの地震(東海地震)が発生してもおかしくないといわれています。

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前回の東海地震(1854年「安政東海地震」)のときには、山梨県内でどれくらいの被害が出たのですか。

 1854年12月23日に発生した安政東海地震では、山梨県内の広い範囲にわたって震度6以上(一部は震度7)の大震災となり、「甲府では町屋7割方潰れ、鰍沢では住家9割潰れ、…」という大きな被害が出ました。(死者は、約150人と推定)
 「甲府市誌」(甲府市役所・編纂)にある当時の市民の日記には、「もはや、家々の棚より落ちる音はなはだしく、歩行立つことを得ず、しばらくするうち、ようやく揺れやみ、上下を見渡すに、家土蔵の崩れし土煙りにて一帯に暗く、月夜のごとし」とあります。
 また、「甲府略志」には、「甲府に大火が起こり、勤番支配は社倉より米・味噌・塩を放出して罹災民に施す」とあります。
 このような大地震が、やがて(まもなく)本県にも再来すると考えられています。

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東海地震対策の基本を定めた「大規模地震対策特別措置法」は、どのような法律ですか。

 昭和51年に、地震学会で駿河湾を震源域とする大規模地震発生の可能性が発表された後、国を中心として東海地域の観測の強化と監視体制の充実が図られました。
 これらの予知体制の強化により、地震発生の予知がなされた場合の情報伝達の連絡体制のほか、国・地方公共団体・民間企業・住民等のとるべき対策や措置についての検討が進められ、昭和53年6月15日に「大規模地震対策特別措置法」を公布、同年12月14日に施行されました。
 この法律は、大規模地震発生の予知を前提に、(1)地震防災対策強化地域の指定を行い、(2)同地域の地震観測体制の強化と地震防災体制の整備を図り、(3)予知情報に基づく警戒宣言の発令と事前措置による被害軽減を図ることを目的としています。

(1) 地震防災対策強化地域の指定
 「大規模地震対策特別措置法」では、大規模な地震の発生を予知できること(予知可能性)を前提として、1.大規模な地震が発生するおそれが特に大きいこと(切迫性)2.大規模な地震が発生した場合に著しい被害が生じるおそれがあること(被害の甚大性)の2つの要件を定め、一定の地域を「地震防災対策強化地域」として指定することとしています。
 地震防災対策強化地域に指定されると、警戒宣言に伴い各種地震防災応急対策を実施することになります。

(2) 東海地震に関する地震防災計画
 地震防災対策強化地域に指定されると、国や関係機関は、各種の計画を策定することになります。 
 国は、地震防災に関する基本計画となる「地震防災基本計画」を策定します。指定行政機関(総務省など)、指定公共機関(NHKなど)や各地方自治体等は、「地震防災強化計画」を策定して、地震防災応急対策に係る措置や地震防災上緊急に整備すべき項目などについて定めます。強化地域内にある病院や百貨店、旅館等の特定事業所は、「地震防災応急計画」を策定し、警戒宣言発令時の対策について定めることになっています。

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(東海地震に関する)「警戒宣言」が発令されたら、社会状況はどのようになりますか。また、私たちは何をすればよいですか。

 警戒宣言が発令されると、皆いっせいに行動を起こすため、あちこちで大変な混乱が起こることが予想されます。
 私たち自身はどう行動すべきなのか、日頃から対策を考え、備えをしっかりとしておきましょう。

(1) 「警戒宣言」が発令された際の社会状況

■電気・ガス・水道
供給は継続されるが、できるだけ使わない。水はふだんからためておく。

■電話
使用可能だが、状況に応じて規制。できるだけ、つかわない。

■鉄道・バス
ほとんどが、最寄り駅・停留所(安全な場所)に停車し、運行休止。

■道路
緊急輸送路や避難路を確保するため、交通規制される。その他、速度制限などがある。

■郵便局・銀行
原則として営業停止。(現金自動支払機については、可能な地域での使用継続を検討中)

■学校機関
保育・授業は打ち切り、原則として児童・生徒はすぐ帰すか、保護者に引き渡す。

■病院
外来診療は、緊急患者を除き中止。病棟の耐震性に不安がある場合は、入院患者の移転等も必要。

■店舗
百貨店やスーパーは、原則として営業中止。一部のコンビニは営業継続を検討中。

(2) 警戒宣言が発令されたときの対処法

■避難
 (山崩れ、崖崩れなどの)危険予想地域(市町村で指定、ないし「警戒宣言」発令時に指示)では、出火防止対策等をとってから、すみやかに(指定避難地に)避難を。その他の地域では、家の内外の安全なところで地震発生に備えること。

■児童・生徒の引き取り
引き取りのしかたは一律でなく、学校毎に作成。日頃から学校等と連絡を取り合い、引き取り方法を了解しておく。

■家庭での備え
テレビやラジオ等で情報確認
非常持ち出し品の再点検
家の中を再点検(家具等の固定、緊急待避場所の確保、安全な寝場所の確保、風呂やポリタンク等への水の確保(できればふだんからしておく)、等)など

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地震は予知できるのでしょうか。

 地震の予知とは、「いつ・どこで・どのくらいの規模」の地震が発生するかを予測することですが、地震の予知には2つの意味があります。
 1つは、「この地域(あるいは活断層)はそろそろ地震が起きてもおかしくない、起こるとすればM7程度」というのがありますが、これは地震が発生する地域、規模及び発生の可能性(時期は現在を含む未来)を示していますから「長期的予測」とします。
 もう1つは、「この地域(あるいは活断層)は数日中にM7程度の地震が起こる」というものですが、これは地震が発生する地域、規模及び時間範囲を示していますから「短期予知」とします。
 「短期予知」ができる可能性があるのは、現在の科学技術レベルからすれば、M8級の地震であり、長期的予測が的確になされていて、各種の観測が継続的になされる場合です。更に、異常な現象があれば、それを見逃さず、社会に伝えるシステムが必要です。現在、これらの条件が整っているのは「東海地震」だけです。
 「東海地震」は、過去の地震発生状況の調査、精密な地震・地殻観測などから、予知するための資料が蓄積されており、直前予知(地震発生の数時間から数日以内に予測する)が可能な場合があるとされています。
 なお、(1)大規模な地震あるいは被害地震の後、(2)地震活動が実際に通常と違う場合、(3)地震に関する情報が誤解された場合等に「●月●日に大地震が起きる」または「●日●時に●●で震度●の地震が起きる」などと流言が広がることがあります。「東海地震」以外は、地震の発生を時期・場所・規模(震度)まで指定して予測することは不可能ですから、このような流言を信じたり、広げたりしないようにしましょう。

気象庁は、平成19年10月より一般向けの緊急地震速報の発表を開始しています。最大震度が5弱以上と予測された場合、テレビやラジオ、携帯電話などを通じ、お知らせがされます。

詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq24.html

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「マグニチュード」と「震度」について教えてください。

 「震度」はある場所での揺れの強さを表すのに対し、「マグニチュード(Mとも略記する)」は地震そのものの大きさ(規模)を表すものです。
 地震の規模を表す「マグニチュード」と、地震による揺れの強さを表す「震度」が混同されることがありますが、1つの地震に対して「マグニチュード」は1つしかありませんが、「震度」は観測点の数だけあり、一般的に「震度」は震源からの距離が遠いほど小さくなります。

 マグニチュード(以下Mを略記する)の値は、地震計による最大振幅や周期から求められますが、Mの算出に利用した資料の違いなどのため、同じ地震について求められたMの値でも0.2〜0.3程度の違いが出ることがあります。
 Mと地震波の形で放出されるエネルギーの間には、標準的にはMの値が1大きくなるとエネルギーは約30倍に、2大きくなるとエネルギーは1000倍になるという関係があります。即ち、M8の地震はM7の地震の約30個分、M6の地震の1000個分のエネルギーに相当することになります。
 地震の規模を表す場合、「大地震」ということがありますが、地震学の分野ではM7以上の地震を「大地震」と表現しており、M8を超える地震を「巨大地震」ということがあります。
 震度は、以前は人間の体感や周囲の状況などから観測していましたが、現在は計測震度計(加速度計の一種)により観測されており、震度0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7の10階級で表現しています。
 震度6弱になると、人間は立っていることは困難になり、固定していない重い家具の多くが移動・転倒し、開かなくなるドアが多くなります。そして、かなりの建物で壁のタイルや窓ガラスが破損・落下します。耐震性の低い木造住宅では倒壊するものがあり、鉄筋コンクリート造りの建物でも壁や柱が破壊するものがあります。

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「糸魚川-静岡構造線断層帯」による地震とは、どのようなものですか。

 長野県北西部から山梨県中央部にかけて走る「糸魚川-静岡構造線断層帯」において、今後数百年以内にM8程度の直下型大地震が発生する可能性が高いと評価されています。糸魚川-静岡構造線は大きく北部(長野県北部が中心)、中部(長野県中部が中心)、南部(本県が中心)に区分されています。このうち、北部及び中部において様々な調査が行われ結果、次のとおり評価されています。

(1) 約1,200年前に北部区間から中部区間(白馬から小淵沢まで:約100km)で活動したのが最新であり、その地震の規模はM8程度であった可能性が高い。
(2) 特に、牛伏寺(ごふくじ)断層(松本市付近)を含む区間では、約1000年おきに、M8程度の規模の地震が発生してきた可能性が高い。
(3) 牛伏寺断層を含む区間では、現在を含めた今後数十〜数百年以内に、M8程度の規模の地震の発生する可能性が極めて高い。
(4) 今後30年間の発生確率は『14%』と評価され、陸上に存在する活断層による地震では、最も高い確率である。
(5) ただし、「牛伏寺断層を含む区間」がどこからどこまでが含まれるのかは、不明。
 
 このような評価を受け、政府の地震調査研究推進本部では、平成14年10月、特に北部と中部の区間でM8級の地震が発生した場合の震度の予測図を作成、公表しています。
 これによると、山梨県内でも震源の断層に近い峡北地方を中心に、甲府盆地の広い範囲まで、震度5強以上の揺れが発生すると予測されています。

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「南関東地域直下の地震(首都直下地震)」とは、どのような地震なのですか。

 関東地方では、1923(大正12)年にいわゆる「関東大震災」(関東地震)が発生し、山梨県でも20人の死者を出すなどの大きな被害を出しました。
 関東地震は、東海地震と同じように海のプレート(フィリピン海プレート)が陸のプレートの下に沈み込んでいる場所(「相模トラフ」と呼ばれます)で発生しています。やはり東海地震同様、周期的に発生する地震で、その前は1703年(「元禄地震」と呼ばれます)に発生しました。
 実は、潜り込むフィリピン海プレートの先端付近(ちょうど関東地方南部の真下に当たります)では別の海のプレート(太平洋プレート)が陸のプレートの下に潜り込んでおり、それぞれのプレートが複雑に入り組んでいると考えられています。そして、それらプレート同士のせめぎ合いによるひずみが蓄積され、関東地方直下で地震が起きると考えられています。
 元禄地震の発生からしばらくは静穏な時期もありましたが、次第に直下型の地震が発生しはじめ、やがて関東大震災が起きています。
 現在は、関東大震災から約80年が経過していることから、こうした関東地域直下の地震の発生がある程度切迫していると考えられています。
 なお、現在では南関東地域直下の地震は、首都直下地震として総称されています。

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山梨県には、どのような活断層があるのですか。

 断層とは、地球の地核活動に伴って生じる地面の“ズレ”のことで、地震を引き起こす恐れのある断層のことを特に「活断層」と呼んでいます。
 政府の地震調査研究推進本部では、日本国内にある活断層のうち比較的規模の大きい98の活断層を「主要活断層」として位置づけ、これまでの地震発生の歴史やその規模などについて重点的に調査を進めています。
 このうち山梨県には「糸魚川−静岡構造線」の南部区間が存在します。
 またこれ以外にも、専門家らで組織された活断層研究会編集の「新編日本の活断層」(1991)によると、本県には存在が確実視される活断層が13存在し、その多くは県の西部に集中しています。

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地震発生時の行動はどうすればよいのですか。

■身体の確保
(1) 身体の安全を図る場所等
 ・丈夫なテーブル、机あるいはベットの下に身を伏せる
 ・トイレや風呂場など周囲の柱の多い場所
 ・家具など置いていない部屋
 ・防災頭巾や座布団をかぶせる
(2) 慌てて外へ飛び出さない
 古い木造家屋や地盤の悪い所にある建物以外は、木造家屋及び耐火造建物とも耐震性が十分配慮されていると考えられます。兵庫県南部地震のような地震は別として、普通、地震で建物が一瞬にして崩壊することはまず考えられません。従って、地震が起きても慌てて外に飛び出さず、大きな揺れがおさまった時又は、歩け る程度の揺れの時は、すばやく火の始末をすることが大切です。特に、ガラス屋根瓦、看板など落ちてくるほか、ブロック塀や柱が崩れ、下敷きになる恐れもあるので注意が必要です。
(3)出口の確保
 ・3階以上に住んでいる人は、出口の扉が開かない場合、地上への脱出が困難となります。
 ・揺れによって、建物は歪み、扉が開かなくなる可能性があります。建物によっては、ベランダの界壁を破って隣へ抜けられる構造になっているが隣も出口が開かなければどうしょうもないので、早急に出口を確保しておくことが必要です。
 ・2階に居住している人は、避難はしごやロープなどを備え、脱出する手段を考えておく必要があります。
 ・地震を感じたら、身の安全を図り、火の始末を行うとともに、扉を開け出口を確保するよう習慣付け、再び締まらないように手近な物品を挟み込みます。

■出火防止
(1) 声をかけあい、具体的な指示をする。
(2) 「地震 火を消せ!!」と声かけ合って火の始末をする。
 地震時の火災は、火を使う器具や家具類の転倒落下等によって発生します。このため、揺れを感じたらすばやく火を消す習慣を身に付けておくことが大切です。

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地震発生後の行動はどのようにすればよいのですか。

 通常の地震では、どんな大きな地震で激しい揺れは1〜2分でおさまっています。慌てずに行動することがポイントです。

■出火防止と初期消火
(1) 地震被害を最低限で止めるためには、火災を発生させないこと及び発生した火災はぼやのうち消し止めることが大切です。
(2) グラッときたらまず落ち着いて身の安全を図ると同時に、手近にある火の始末をする。
(3) 激しい揺れは1分程度でおさまるので、その後消せなかった火の始末をする。
(4) 火災は状況によって異なるが、天井に火が付くまで3〜5分かかるので、慌てず確実に消火する。
(5) 消火器や三角バケツなどの消火用具を準備しておくことが大切だが大声で隣り近所に知らせ、該当消火器を持ち寄る等、協力し合って消火することも必要です。

■ガラス・落下物に注意
(1) 地震後は、倒れかかっているもの及びガラスの破片などに注意し、服装も身体を防護する。
(2) 室内でも軍手をはめ、靴やスリッパを履いて手足を保護する。

■わが家・わが家の周りの被害状況
 家の中や周りを点検して被害を調べる。もし危険な場所を見つけたら近寄らない。

■情報の入手

■安全管理

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